新規上場申請のための有価証券報告書
(Ⅰの部)
株式会社ティーケーピー
目次
頁
表紙
第一部 企業情報 ……… 1
第1 企業の概況 ……… 1
1.主要な経営指標等の推移 ……… 1
2.沿革 ……… 4
3.事業の内容 ……… 5
4.関係会社の状況 ……… 10
5.従業員の状況 ……… 12
第2 事業の状況 ……… 13
1.業績等の概要 ……… 13
2.生産、受注及び販売の状況 ……… 14
3.対処すべき課題 ……… 16
4.事業等のリスク ……… 17
5.経営上の重要な契約等 ……… 22
6.研究開発活動 ……… 22
7.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ……… 22
第3 設備の状況 ……… 26
1.設備投資等の概要 ……… 26
2.主要な設備の状況 ……… 26
3.設備の新設、除却等の計画 ……… 28
第4 提出会社の状況 ……… 29
1.株式等の状況 ……… 29
2.自己株式の取得等の状況 ……… 32
3.配当政策 ……… 33
4.株価の推移 ……… 33
5.役員の状況 ……… 34
6.コーポレート・ガバナンスの状況等 ……… 37
第5 経理の状況 ……… 43
1.連結財務諸表等 ……… 44
(1)連結財務諸表 ……… 44
(2)その他 ……… 87
2.財務諸表等 ……… 88
(1)財務諸表 ……… 88
(2)主な資産及び負債の内容 ……… 104
(3)その他 ……… 104
第6 提出会社の株式事務の概要 ……… 105
第7 提出会社の参考情報 ……… 106
1.提出会社の親会社等の情報 ……… 106
2.その他の参考情報 ……… 106
第二部 提出会社の保証会社等の情報 ……… 107
第三部 特別情報 ……… 108
第1 連動子会社の最近の財務諸表 ……… 108
頁
第四部 株式公開情報 ……… 109
第1 特別利害関係者等の株式等の移動状況 ……… 109
第2 第三者割当等の概況 ……… 110
1.第三者割当等による株式等の発行の内容 ……… 110
2.取得者の概況 ……… 111
3.取得者の株式等の移動状況 ……… 113
第3 株主の状況 ……… 114
[監査報告書]
【表紙】
【提出書類】 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)
【提出先】 株式会社東京証券取引所 代表取締役社長 宮原 幸一郎 殿
【提出日】 平成29年2月21日
【会社名】 株式会社ティーケーピー
【英訳名】 TKP Corporation
【代表者の役職氏名】 代表取締役社長 河野 貴輝
【本店の所在の場所】 東京都新宿区市谷八幡町8番地
【電話番号】 03-5227-7321
【事務連絡者氏名】 執行役員管理部長 髙木 寛
【最寄りの連絡場所】 東京都新宿区市谷八幡町8番地
【電話番号】 03-5227-7321
【事務連絡者氏名】 執行役員管理部長 髙木 寛
第一部【企業情報】
第1【企業の概況】
1【主要な経営指標等の推移】
(1)連結経営指標等
回次 第10期 第11期
決算年月 平成27年2月 平成28年2月 売上高 (百万円) 14,162 17,941 経常利益 (百万円) 710 1,848 当期純利益 (百万円) 339 935
包括利益 (百万円) 381 901
純資産額 (百万円) 2,198 3,100 総資産額 (百万円) 11,352 16,612 1株当たり純資産額 (円) 512.56 722.08 1株当たり当期純利益金額 (円) 79.41 218.99 潜在株式調整後1株当たり
当期純利益金額
(円) - -
自己資本比率 (%) 19.3 18.6 自己資本利益率 (%) 17.0 35.5
株価収益率 (倍) - -
営業活動によるキャッシ ュ・フロー
(百万円) 205 2,618 投資活動によるキャッシ
ュ・フロー
(百万円) △2,872 △2,729 財務活動によるキャッシ
ュ・フロー
(百万円) 1,810 2,886 現金及び現金同等物の期末
残高
(百万円) 3,024 5,799 従業員数
(人)
599 687
(外、平均臨時雇用者数) (517) (658)
(注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。
2.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。 3.株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。
4.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間 の平均人員を( )内に外数で記載しております。
5.第10期及び第11期の連結財務諸表については、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」
(昭和51年大蔵省令第28号)に基づき作成しており、株式会社東京証券取引所の「有価証券上場規程」第 211条第6項の規定に基づき、有限責任監査法人トーマツの監査を受けております。
6.平成28年12月19日開催の取締役会決議により、平成29年1月14日付で普通株式1株につき100株の株式分割 を行っておりますが、第10期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して1株当たり純資産額及び1株当た り当期純利益金額を算定しております。
(2)提出会社の経営指標等
回次 第7期 第8期 第9期 第10期 第11期
決算年月 平成24年2月 平成25年2月 平成26年2月 平成27年2月 平成28年2月 売上高 (百万円) 5,679 8,102 10,877 13,061 16,761 経常利益 (百万円) 1,012 1,222 1,241 861 1,948
当期純利益 (百万円) 248 615 198 5 615
資本金 (百万円) 287 287 287 287 287
発行済株式総数 (株) 47,300 47,300 47,300 47,300 47,300 純資産額 (百万円) 1,276 1,904 2,094 2,100 2,684 総資産額 (百万円) 6,097 6,629 9,387 10,769 15,556 1株当たり純資産額 (円) 29,892.92 44,592.47 49,043.55 491.70 628.35 1株当たり配当額
(円)
- - - - -
(うち1株当たり中間配当 額)
(-) (-) (-) (-) (-) 1株当たり当期純利益金額 (円) 5,824.17 14,406.03 4,647.41 1.27 144.03 潜在株式調整後1株当たり
当期純利益金額
(円) - - - - -
自己資本比率 (%) 20.9 28.7 22.3 19.5 17.3 自己資本利益率 (%) 21.5 38.7 9.9 0.3 25.7
株価収益率 (倍) - - - - -
配当性向 (%) - - - - -
従業員数
(人)
176 311 392 524 607
(外、平均臨時雇用者数) (120) (186) (275) (365) (464)
(注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。
2.平成29年1月14日付で普通株式1株につき100株の株式分割を行い、発行済株式総数は4,730,000株となって おります。
3.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、第7期、第8期及び第9期は新株予約権の残高はあ りますが、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため、また、第10期及び第11期は潜在株 式が存在しないため、記載しておりません。
4.株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。 5.配当性向については、当社は配当を実施していないため、記載しておりません。
6.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間 の平均人員を( )内に外数で記載しております。
7.第10期及び第11期の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38 年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、株式会社東京証券取引所の「有価証券上場規程」第211条第6 項の規定に基づき、有限責任監査法人トーマツの監査を受けております。
なお、第7期、第8期及び第9期については、「会社計算規則」(平成18年法務省令第13号)に基づき算出 しており、株式会社東京証券取引所の「有価証券上場規程」第211条第6項の規定に基づく有限責任監査法 人トーマツの監査を受けておりません。
8.平成29年1月14日付で普通株式1株につき100株の株式分割を行っておりますが、第10期の期首に当該株式 分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益金額を算定しております。そこ で、東京証券取引所自主規制法人(現 日本取引所自主規制法人)の引受担当者宛通知「『新規上場申請の
回次 第7期 第8期 第9期 第10期 第11期
決算年月 平成24年2月 平成25年2月 平成26年2月 平成27年2月 平成28年2月 1株当たり純資産額 (円) 298.93 445.92 490.44 491.70 628.35 1株当たり当期純利益
金額
(円) 58.24 144.06 46.47 1.27 144.03
潜在株式調整後 1株当たり当期純利益 金額
(円) - - - - -
1株当たり配当額 (1株当たり中間 配当額)
(円)
- - - - -
(-) (-) (-) (-) (-)
2【沿革】
年月 事項
平成17年8月 東京都港区浜松町二丁目7番17号に貸会議室の運営並びに運営受託業務を事業目的とした株式会社 ティーケーピーを設立
ポータルサイト「TKP貸会議室ネット」の運営を開始 平成18年10月 本社機能を東京都中央区日本橋茅場町三丁目7番3号に移転 平成20年7月 株式会社コンビニステーション(現・連結子会社)設立 平成20年8月 第二種旅行業免許取得
平成21年12月 株式会社TKPプロパティーズ(現・連結子会社)設立 平成22年5月 株式会社TKPキャピタル設立
平成22年9月 株式会社TKPテレマーケティング(現・連結子会社)設立 平成22年11月 TKP New York,Inc.(米国 現・連結子会社)設立
〃 TKPバックオフィス株式会社を子会社化(平成24年2月に売却) 平成23年4月 TKPガーデンシティ品川を開設し、料飲サービスの内製化開始
〃 帝珂碧(上海)会务有限公司(現・連結子会社)設立 平成24年2月 株式会社TKPキャピタルを当社に吸収合併
平成24年9月 TKP SINGAPORE IN PTE.LTD.(シンガポール 現・連結子会社)設立
平成25年1月 株式会社常盤軒フーズ(現・連結子会社)を設立し、料飲サービスの内製化強化 平成25年2月 本社機能を東京都新宿区市谷八幡町8番地に移転
平成25年11月 「TKPリゾート」ブランドの立ち上げ、宿泊型研修会場の提供開始 平成26年1月 TKP International Limited(香港 現・連結子会社)設立
平成26年5月 第一種旅行業免許取得
平成26年8月 アパホテル<TKP札幌駅前>開設
平成27年1月 TKP伊豆長岡石のや(現・伊豆長岡温泉 全室温泉風呂付 はなれの宿 石のや)開業 平成27年8月 株式会社TKPSPV-1号(現・連結子会社)設立
平成28年3月 株式会社ファーストキャビンと業務・資本提携契約を締結 平成28年4月 株式会社TKPSPV-2号(現・連結子会社)設立
〃 株式会社TKPSPV-3号(現・連結子会社)設立 平成28年6月 TKP New Jersey LLC(米国 現・連結子会社)設立 平成28年7月 株式会社TKPメディカリンク(現・連結子会社)設立 平成28年8月 アパホテル<TKP札幌駅北口>EXCELLENT開設
平成28年11月 ベイサイドホテル アジュール竹芝の運営受託について基本合意を締結 平成28年12月 アパホテル<TKP日暮里駅前>開設
〃 株式会社TKPSPV-4号(現・連結子会社)設立
〃 株式会社TKPSPV-5号(現・連結子会社)設立
〃 株式会社TKPSPV-6号(現・連結子会社)設立
3【事業の内容】
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社及び連結子会社16社により構成されており、法人向け貸会議室 ビジネスを起点に、遊休不動産を有効活用して空間を再生し、そこに付加価値を加えた快適な「場」「空間」「時 間」を創出する空間再生流通事業を展開しております。
当社グループは、空間再生流通事業として現在は貸会議室サービスを中心に展開しており、その特徴としては、
① ポータルサイトの集客力、豊富な貸会議室の管理運営実績を活かし、単に貸会議室を提供するサービスだけで なく、そこから派生するお客様の様々なニーズに応じたオプションサービス、料飲サービス、宿泊サービス等 を提供し、様々な収益機会の獲得に取り組んでいる点
② 貸会議室の管理運営対象を、遊休資産(不採算資産、不稼働時間が多い不動産)を有する不動産オーナーに絞 り込むことにより不動産の調達単価を引き下げ、お客様へリーズナブルな価格でサービス提供に努めている点 があげられます。
具体的な会議室の用途としては、会議、セミナー・講演会、研修、採用関連、試験、懇親会、説明会、展示会等、 多岐に渡っております。企業向け研修サービス市場規模やMICE(※)開催件数や参加者数は堅調に推移している ことから、今後も一定程度の需要が見込まれると認識しております。
(※)MICEとは、企業等の会議(Meeting)、企業等の行う報奨・研修旅行(インセンティブ旅行)
(Incentive Travel)、国際機関・団体、学会等が行う国際会議(Convention)、展示会・見本市、イベント (Exhibition/Event)の頭文字であり、多くの集客交流が見込まれるビジネスイベントなどの総称。
更に、利用顧客は様々な業種の法人、かつリピーターがその多くを占めており、売上が分散しているという特徴も 有しております。
なお、当社グループの事業は、空間再生流通事業の単一セグメントであり、セグメント情報を記載しておりませ ん。
当社及び連結子会社16社が提供する空間再生流通事業は、貸会議室サービス、オプションサービス、料飲サービ ス、宿泊サービス、その他サービスから構成されており、グループ各社の位置付けは以下のとおりです。
社名 提供するサービス
株式会社ティーケーピー
貸会議室サービス、オプションサービス、料飲サービス、宿泊サービ ス、その他サービス
株式会社コンビニステーション 貸会議室サービス
株式会社TKPプロパティーズ その他サービス(ビル管理サービス)
株式会社TKPテレマーケティング その他サービス(テレマーケティングサービス)
株式会社常盤軒フーズ 料飲サービス
株式会社TKPメディカリンク その他サービス(医療系学会運営サポートサービス) TKP International Limited 貸会議室サービス、オプションサービス、料飲サービス TKP New York,Inc. 貸会議室サービス、オプションサービス、料飲サービス TKP SINGAPORE IN PTE.LTD. 貸会議室サービス、オプションサービス、料飲サービス TKP New Jersey LLC 貸会議室サービス、オプションサービス、料飲サービス 帝珂碧(上海)会务有限公司 貸会議室サービス、オプションサービス、料飲サービス 株式会社TKPSPV-1号 宿泊サービス
株式会社TKPSPV-2号 宿泊サービス 株式会社TKPSPV-3号 宿泊サービス 株式会社TKPSPV-4号 宿泊サービス 株式会社TKPSPV-5号 宿泊サービス 株式会社TKPSPV-6号 宿泊サービス
(注)第11期連結会計年度において連結子会社でありました帝珂碧(上海)会务有限公司は、平成28年10月11日開催の当 社取締役会において解散を決議し、清算手続き中であります。
(1)貸会議室サービス
当社グループは、不動産オーナーから遊休不動産もしくは稼働率の低い不動産を借り受け、貸会議室としてリニ ューアルし、当社グループの営業力に加え、主にポータルサイト「TKP貸会議室ネット」を集客ツールとして、 貸会議室管理運営を行っております。
当社グループの管理運営する貸会議室は、国内では東京23区内を含め、札幌・仙台・千葉・横浜・名古屋・京 都・大阪・福岡等の大都市圏を中心に全国展開し、また、海外においても、ニューヨーク、ニュージャージー、香 港、シンガポール等にて展開しており、最近3年間の会議室数の推移は以下のとおりであります。
平成26年2月期末時点:1,288室 平成27年2月期末時点:1,410室 平成28年2月期末時点:1,536室
当社グループは、貸会議室の仕入を行うにあたり、貸会議室オーナーとの契約形態として、通常の固定賃料によ る賃貸借契約・定期賃貸借契約の他、運営受託契約として変動賃料による契約体系など、賃料水準等の状況に応じ たリスクを盛り込んだ上で、貸会議室オーナーのメリットも確保可能な賃借条件を提案しております。
契約形態別の収益性については、運営受託契約による会議室は、貸会議室における売上高の一定割合を貸会議室 オーナーに支払うこととなるため、稼働率にかかわらず利益率はほぼ一定となり、売上高が低迷した場合でも損失 を抑制することが可能であります。一方で通常の固定賃料による会議室は、貸会議室の稼働率にかかわらず、定額 の賃借料が継続的に発生するリスクがある反面、売上高が損益分岐点を大きく超えた場合には収益性が高くなると いう特徴があります。
現在、東京都心のオフィスビルの過半数は築20年以上であり、かつ新築オフィスビルの着工も堅調であることか ら、仕入対象となる不動産は築古・新築物件共に一定程度見込めると認識しております。
このような中、多様化するお客様のニーズに応えるべく、当社グループの貸会議室は主に以下の5つの形態に分 けて展開しております。
(平成29年1月31日現在)
形態 特徴 主な利用例
拠点数
(会議室数)
ガーデンシティ
「当社最高品質の多目的ホール」
※リノベーション中心
・様々なイベントに対応できるホテルグレード施設内 のハイクオリティ貸会議室
・国際会議
・学会
・展示会
・記念式典
・講演会
・パーティー 等
32
(372)
ガーデンシティ PREMIUM
「ハイクオリティ会議室」
※新築・築浅物件中心
・高級感のある内装と独創的な空間に彩られ、会議か ら宴会まで多様な用途に対応
・講演会
・外部セミナー
・記者会見
・懇親会
・入社式
・内定式 等
11
(113)
カンファレンス センター
「スタンダード会議室」
※リノベーション中心
・会議・セミナーを中心に幅広いビジネス用途に対応
・会議
・研修
・外部セミナー
・記者会見
・試験
・懇親会 等
67
(794)
ビジネスセンター
「リーズナブル会議室」
※リノベーション中心
・小規模から大規模の会議まで、社内用途を中心に対 応
・会議
・社員研修
・採用面接
・会社説明会 等
55
(355)
スター貸会議室
「小規模会議室」
※リノベーション中心
・法人だけでなく、個人も含む小規模なミーティン グ・集会に対応
・ミーティング
・定例会議
・朝礼
・勉強会
・緊急会議
・分科会 等
38
(88)
(注)上記以外に、宿泊施設に含まれる貸会議室は29室あります。
加えて、個人のスペース利用ニーズを捉えるべく、クラウドスペースというシェアリングエコノミーサービスを 行っております。これは、比較的小規模の会議室スペース等を持っているオーナーと、同規模の会議室スペース等 を使用したい個人利用者をウェブ上でマッチングさせ、簡単に予約、決済を行えるサービスです。本サービスによ り、これまでアプローチできていなかった個人顧客への認知度を高めると同時に、より多くの不動産オーナーとの つながりを作ることで、貸会議室の仕入れを強化いたします。
(2)オプションサービス
貸会議室サービスにおけるお客様からのニーズに応えるサービスとして、具体的には、プロジェクター・PC・ スクリーン、テレビ会議システム等の備品レンタルを行っております。また、貸会議室利用のお客様以外に対して 機材・備品等を貸し出すサービスも行っております。
(3)料飲サービス
当社グループの料飲施設を活用し、会議室用の弁当・ケータリングサービス、当該サービスをもとにした懇親 会・パーティー等のプランニング等を行っております。また、貸会議室利用のお客様以外に対しても、レストラ ン・お弁当等の提供を行っております。
(4)宿泊サービス
貸会議室サービスにおけるお客様からのニーズに応えるサービスとして、会議・イベント会場を備えた多様な形 態の宿泊施設を提供しております。具体的には、会議室設備も併設した新スタイルのビジネスホテルとしてのTK Pアパホテル、ビジネスご利用向けの貸切りリゾートとしてのレクトーレ、会議室完備の温泉旅館としての石のや の運営を行っております。物件については宿泊施設の規模、経済合理性を勘案し、賃借、当社所有、当社連結子会 社である特別目的事業体(SPV:Special Purpose Vehicle)による所有を行っております。
(5)その他サービス
上述のオプションサービス、料飲サービス、宿泊サービス同様、貸会議室サービスから派生したサービスとなっ ております。
具体的には、ビル管理、清掃、警備を行うビル管理サービス、コールセンター運営を行うテレマーケティングサ ービスを展開しております。また、平成28年7月に医療系の学会運営に関するコンサルティングや運営サポートを 目的とした株式会社TKPメディカリンクを設立しております。
これら派生サービスにより、下記の効果を狙っております。
・オプションサービス、料飲サービスにより、会議室利用時の付随ニーズを商品化し、単価をアップ。
・宿泊サービスにより、宿泊を伴う大口案件を囲い込み、送客・長時間利用を促進。
・その他サービスにより、会議室利用における発注者(法人)の外注ニーズを受託し、発注者を囲い込み、 外注ニーズを収益化。
(B to Bシェアリングエコノミーを体現するビジネスモデル概念図)
[事業系統図]
当社グループの事業の系統図は、次のとおりであります。
4【関係会社の状況】
名称 住所
資本金
(百万円)
主要な事業の 内容
議決権の所 有割合又は 被所有割合
(%)
関係内容
(連結子会社)
株式会社コンビニステ ーション
東京都千代田区 9
貸会議室 サービス
100.0
当社からの会議室の運営受 託
当社への管理部門業務委託 役員の兼任1名
株式会社TKPプロパ ティーズ
東京都新宿区 9
ビル管理 サービス
55.6
当社からの会場の清掃業務 受託
当社への管理部門業務委託 役員の兼任1名
株式会社TKPテレマ ーケティング
(注)2
東京都新宿区 50
テレマーティン グサービス
100.0
当社からのコールセンター 受託
当社への管理部門業務委託 役員の兼任1名
株式会社常盤軒フーズ
(注)3
東京都新宿区 9 料飲サービス 100.0
当社からの弁当・ケータリ ング製造業務受託
役員の兼任1名 TKP International
Limited(注)3
中国 香港中西区
750千 香港$
貸会議室・ オプション・ 料飲サービス
100.0 役員の兼任1名
TKP New York,Inc.
(注)2、3
米国
ニューヨーク州
2,307千 US$
貸会議室・ オプション・ 料飲サービス
100.0 役員の兼任1名
TKP SINGAPORE IN PTE.LTD.(注)2、3
シンガポール マーケットスト リート
500千 シンガポール$
貸会議室・ オプション・ 料飲サービス
100.0 役員の兼任1名
帝珂碧(上海)会务有 限公司(注)2、4
中国
上海市黄浦区
11,727千 人民元
貸会議室・ オプション・ 料飲サービス
100.0 役員の兼任3名
株式会社TKPSPV
-1号
東京都新宿区 9 宿泊サービス 100.0
当社からの設備投資資金の 借入
役員の兼任1名
(注)1.「主要な事業の内容」欄にはサービス別の区分の内容を記載しております。 2.特定子会社に該当しております。
3.㈱常盤軒フーズ、TKP International Limited、TKP New York,Inc.、TKP SINGAPORE IN PTE.LTD.は債務超 過会社であり、平成28年2月末時点で債務超過額は、それぞれ56百万円、73百万円、627百万円、102百万円 であります。
4.第11期連結会計年度において連結子会社でありました帝珂碧(上海)会务有限公司は、平成28年10月11日開 催の当社取締役会において解散を決議し、清算手続き中であります。
5.第11期連結会計年度末後に、以下の会社を設立したため、新たに連結子会社となっております。
名称 住所
資本金
(百万円)
主要な事業の 内容
議決権の所 有割合又は 被所有割合
(%)
関係内容
(連結子会社)
株式会社TKPSPV
-2号
東京都新宿区 9 宿泊サービス 100.0
当社からの設備投資資金の 借入
役員の兼任1名
株式会社TKPSPV
-3号
東京都新宿区 9 宿泊サービス 100.0
当社からの設備投資資金の 借入
当社からの不動産の取得 当社への会議室運営の委託 役員の兼任1名
TKP New Jersey LLC
米国
ニュージャージ ー州
600千 US$
貸会議室・ オプション・ 料飲サービス
70.0 無し
株式会社TKPメディ カリンク
東京都新宿区 40
医療系学会運営 サポートサービ ス
75.0 役員の兼任1名
株式会社TKPSPV
-4号
東京都新宿区 9 宿泊サービス 100.0
当社からの設備投資資金の 借入
当社からの不動産の取得 役員の兼任1名
株式会社TKPSPV
-5号
東京都新宿区 9 宿泊サービス 100.0 役員の兼任1名 株式会社TKPSPV
-6号
東京都新宿区 9 宿泊サービス 100.0 役員の兼任1名
5【従業員の状況】
(1)連結会社の状況
平成29年1月31日現在
事業部門の名称 従業員数(人)
営業部門 742 (833)
仕入部門 6 (2)
全社(共通) 65 (22)
合計 813 (857)
(注)1.当社グループは、空間再生流通事業の単一セグメントであるため、事業部門別の従業員数を記載しておりま す。
2.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間 の平均人員を( )内に外数で記載しております。
3.全社(共通)として記載されている従業員数は、システム部門及び管理部門に所属しているものでありま す。
4.従業員数が最近1年間において、155名増加しましたのは、主として業容拡大に伴う期中採用によるもので あります。
(2)提出会社の状況
平成29年1月31日現在
従業員数(人) 平均年齢(歳) 平均勤続年数(年) 平均年間給与(円)
751(593) 34.6 2.1 3,447,354
事業部門の名称 従業員数(人)
営業部門 680 (569)
仕入部門 6 (2)
全社(共通) 65 (22)
合計 751 (593)
(注)1.当社は、空間再生流通事業の単一セグメントであるため、事業部門別の従業員数を記載しております。 2.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間
の平均人員を( )内に外数で記載しております。 3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
4.全社(共通)として記載されている従業員数は、システム部門及び管理部門に所属しているものでありま す。
5.従業員数が最近1年間において、127名増加しましたのは、主として業容拡大に伴う期中採用によるもので あります。
(3)労働組合の状況
当社グループの労働組合は組織されておりませんが、労使関係は良好であります。
第2【事業の状況】
1【業績等の概要】
(1)業績
第11期連結会計年度(自 平成27年3月1日 至 平成28年2月29日)
当連結会計年度におけるわが国経済は、平成27年10~12月の実質GDP成長率が2四半期ぶりの前期比マイナス 成長となりました。平成28年に入り円高・株安が進んだことを受けて、日銀はマイナス金利を導入しましたが、市 場の反応は一時的なものにとどまり、再び円高・株安が進行しました。
海外経済は緩やかに回復しているものの、新興国を中心に減速感が強まっております。米国では、平成27年12月 の米国製造業ISM指数が48.2と、5年半ぶりの水準に低下しておりますが、サービス業を中心に堅調さが続いて おります。また、ユーロ経済圏は、緩やかな回復が続いており、個人消費の持ち直しが景気を下支えするとみられ ております。一方、中国は資本ストック調整が重石となり、引き続き成長率の鈍化が続いています。
当社グループを取り巻く環境においては、労働環境における需給の逼迫から、各企業の新卒採用活動の積極化、 パートタイム労働者の正規化に伴う社員教育研修等のニーズから、当社会議室に対する需要も増加いたしました。 また、企業業績の改善により、従来以上の高品質な会場の利用場面も見られるようになりました。加えて、好調な インバウンド需要を受けて宿泊需要も増加いたしました。
このような状況のなか、当社グループは、高品質会場のニーズに応えるために、より高品質なグレードとして、
『ガーデンシティPREMIUM』を新しくラインナップに加えました。
国内貸会議室においては、「TKPガーデンシティPREMIUM神保町」、「TKPガーデンシティPREM IUM横浜ランドマークタワー」、「TKPガーデンシティPREMIUM秋葉原」、「TKPガーデンシティP REMIUM仙台東口」、「TKPガーデンシティPREMIUM広島駅前」、「TKPガーデンシティ博多新幹 線口」等を展開いたしました。
海外においては、香港に「TKPカンファレンスセンター セントラル・香港」、シンガポールに2号店「TK Pシンガポールカンファレンスセンター セシルストリート」を開設いたしました。
この結果、当連結会計年度末では、全国の大都市圏を中心に1,536室(前期末比8.9%増)の貸会議室を運営して おります。
この結果、当連結会計年度の業績につきましては、売上高は17,941百万円(前年同期比26.7%増)、営業利益は 2,004百万円(同128.3%増)、経常利益は1,848百万円(同160.3%増)、当期純利益は935百万円(同175.8%増) となりました。
なお、当社グループは空間再生流通事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しておりま す。
第12期第3四半期連結累計期間(自 平成28年3月1日 至 平成28年11月30日)
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、平成28年7~9月の実質GDPが前期比+0.3%と3四半期 連続でのプラスであるものの、民間需要は停滞しており、景気は緩慢な拡大にとどまっていると見られます。
海外経済は、米国では平成28年11月8日の大統領選がトランプ氏の勝利に終わり、一時的な市場不安がありまし たが、既に収束しております。平成28年11月の米国製造業ISM指数は53.2に上昇し、平成28年8月以降持ち直し が続いており、消費者マインドも良好です。ユーロ経済圏は平成28年7~9月GDP成長率が前期比+0.3%と、 消費中心の景気回復だったと推察され、中国については総じて横ばいと見られます。
当社グループを取り巻く環境においては、労働環境における需給の逼迫から、各企業の新卒採用活動の積極化 や、パートタイム労働者の正規化に伴う社員教育研修等のニーズが高まり、当社会議室に対する需要も増加いたし ました。なお、経団連の申し合わせにより、新卒採用が2か月前倒しとなったことから、新卒採用を目的とする会 場利用のピークが前倒しになっております。また、企業業績の改善により、従来以上の高品質な会場の利用場面も 見られるようになりました。
このような状況の中、国内貸会議室においては、「TKPガーデンシティPREMIUM大阪駅前」、「TKP 心斎橋駅前カンファレンスセンター」、「TKP新橋カンファレンスセンター」、「TKPガーデンシティ帯広駅 前」、「TKP札幌ホワイトビルカンファレンスセンター」、「TKPガーデンシティPREMIUM名古屋駅 前」、「TKPガーデンシティ鹿児島中央」、「TKP池袋カンファレンスセンター」、「TKP御茶ノ水カンフ ァレンスセンター」を積極的に展開いたしました。また、ビジネス需要に対応する会議室併設型ビジネスホテル
「アパホテル<TKP札幌駅北口>EXCELLENT」を展開いたしました。
この結果、当第3四半期連結会計期間末では、全国の大都市圏を中心に1,731室(前期末比12.7%増)の貸会議 室を運営しております。
この結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高は16,510百万円、営業利益は2,599百万円、経常利益は 2,501百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,344百万円となりました。
なお、当社グループは空間再生流通事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しておりま す。
(2)キャッシュ・フロー
第11期連結会計年度(自 平成27年3月1日 至 平成28年2月29日)
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ2,775百万 円増加し、5,799百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、2,618百万円(前年同期比1,176.5%増)となりました。主な要因は、税金 等調整前当期純利益が1,749百万円、減価償却費が407百万円あったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、2,729百万円(同5.0%減)となりました。主な要因は、有形固定資産の取 得による支出が1,943百万円及び敷金及び保証金の差入による支出が894百万円あったことによるものでありま す。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は、2,886百万円(同59.4%増)となりました。主な要因は、社債の償還によ る支出が797百万円及び長期借入金の返済による支出が1,379百万円あったものの、社債の発行による収入が 2,394百万円及び長期借入れによる収入が2,809百万円あったことによるものであります。
2【生産、受注及び販売の状況】
当社グループの事業は空間再生流通事業の単一セグメントであるため、グレード別、サービス別に記載しておりま す。
(1)生産実績
当社グループは生産実績が僅少であるため、記載しておりません。
(2)受注状況
当社グループは概ね受注から役務提供の開始までの期間が短いため、受注実績の記載を省略しております。
(3)販売実績
第10期連結会計年度、第11期連結会計年度及び第12期第3四半期連結累計期間の販売実績をグレード別、サー ビス別に示すと、次のとおりであります。
グレード
第10期連結会計年度
(自 平成26年3月1日 至 平成27年2月28日)
第11期連結会計年度
(自 平成27年3月1日 至 平成28年2月29日)
第12期第3四半期 連結累計期間
(自 平成28年3月1日 至 平成28年11月30日) 金額
(百万円)
金額
(百万円)
前年同期比
(%)
金額
(百万円) ガーデンシティ・
ガーデンシティPREMIUM
5,058 6,658 131.6 6,607 カンファレンスセンター 5,202 6,846 131.6 6,196
ビジネスセンター 1,891 1,657 87.6 1,416
スター貸会議室 307 250 81.5 135
宿泊・研修 234 711 303.5 802
その他 1,468 1,816 123.7 1,351
合計 14,162 17,941 126.7 16,510
サービス
第10期連結会計年度
(自 平成26年3月1日 至 平成27年2月28日)
第11期連結会計年度
(自 平成27年3月1日 至 平成28年2月29日)
第12期第3四半期 連結累計期間
(自 平成28年3月1日 至 平成28年11月30日) 金額
(百万円)
金額
(百万円)
前年同期比
(%)
金額
(百万円)
貸会議室サービス 8,334 10,304 123.6 9,734
オプションサービス 1,271 1,682 132.4 1,630
料飲サービス 3,275 4,004 122.3 3,368
宿泊サービス 222 594 267.0 666
その他サービス 1,058 1,356 128.1 1,110
合計 14,162 17,941 126.7 16,510
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3【対処すべき課題】
当連結会計年度における企業向け貸会議室市場は、当社グループ独自のITツールを適用した新しい集客導線構築 を基礎に、物件に対するリノベーションを通じた企業と不動産のビジネスマッチングの仕組みを事業化したことで、 既存事業者のサービス提供に比し優位性を維持しており、当社グループは順調に業績を拡大することができました。 このような環境のもと、当社グループはさらなる成長のために、貸会議室サービスを核にお客様に支持される付随サ ービス開発を進め、お客様本位のサービス提案を行うことが重要な課題であると認識しております。また、現事業の 成長を図ることは当然の課題でありますが、経営体制をより強固なものへ改善していくことも重要な課題と認識して おります。
当社グループは、上記の内容を踏まえ、以下の事項を主要な課題として認識し、事業展開を図る方針であります。 (1)企業向け総合アウトソーシングビジネスの強化
貸会議室サービスにおいては、会議室需要の大きな大都市圏を中心に積極的な出店を図り、より強固な全国で のネットワーク化を図るとともに、既存会議室の単価上昇及び稼働率向上を目指して収益性を高めてまいりま す。
さらに、貸会議室サービスにおいて構築された集客インフラと顧客基盤を活用し、ケータリングや研修コンサ ルティング、採用代行、事務局運営など、当社グループの主たる顧客基盤である企業の管理部門が抱える様々な ニーズを積極的に取り込み、企業向け総合アウトソーシングビジネスを展開し、収益の安定化を目指してまいり ます。
(2)システム向上とサービスブランドの確立
当社グループの運営する企業向け貸会議室需要は、多様なサービスを組み合わせる為に当社のコンサルティン グ機能を活用して利用するケースと、人手を介さず、スマートフォン等で簡単に予約でき、気軽に利用できる身 近な空間が利用されるケースに大別されます。
前者のケースにおいては、お客様の利用実績データを蓄積し、お客様毎のイベントカレンダーに基づき、当社 営業担当者が、適時適切な提案を行う事を効率よく実現するための、営業支援システムの構築が重要な課題と認 識しており、平成29年6月の稼働を目指し、システム構築を行っております。このシステム稼働に伴い、リピー ター顧客の囲い込みを実現させるとともに、当社グループのサービスブランド確立を目指してまいります。
後者のケースにおいては、貸会議室オーナーと会議室利用者の空間マッチングの利便性を格段に高めるための システム構築を行っております。これにより、全ての会議室オーナーの不稼働な時間をデータベース化し、会議 室利用者に対しオンデマンドで提供できるシェアリングエコノミーサービス(クラウドスペース)を提供してま いります。このサービスを多数の利用者に提供することにより、当社ブランドの更なる浸透を目指してまいりま す。
この他、今後はさらに、顧客及び不動産オーナーにとって使いやすい機能や付随サービスの提供ができるよう システムの投資開発を進めてまいります。
(3)人材の確保及び育成
当社グループが営んでおります空間再生流通事業は、営業・コンサルティング・システム開発業務等におきま して、それぞれノウハウの蓄積とともに、顧客及び不動産オーナーへの提案を行っていく上で要求される能力が 高まってきております。そのような中、当社グループといたしましては、優秀な人材の確保・育成が急務である と認識し、中長期的視点に基づく積極的な人材採用と人材育成を行ってまいります。
さらに、企業倫理の徹底とコンプライアンス経営の確立に向けた体制整備になお一層努力してまいります。
4【事業等のリスク】
以下において、当社グループの状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考え られる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。
なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確 実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。
1.当社グループの事業について
(1)特定事業・特定地域への依存について
当社グループの事業の特徴は、不動産オーナーの保有する遊休不動産を会議室として有効活用する事業を主に 展開している点にあります。具体的には、貸会議室サービスは、顧客が企業外部で研修や会議・打ち合わせをす る場所を設備とともに一定時間単位で貸し出すサービスであります。
貸会議室に対するニーズは、ご利用される企業や団体にとって、一定以上の会議室スペースを確保し、用途ご とに内装・設備・備品(マイク・プロジェクター・ディスプレイ等)を設置するといったイニシャルコストや、 賃料を支払い、さらには清掃管理や利用受付などのランニングコストを支払うよりは、必要なときに会議室利用 料を支払って利用する方が、費用対効果が高いと判断されていることから生じております。
このような要因により、今後とも企業や団体にとって必要不可欠なインフラとして貸会議室に対するニーズは さらに拡大し続けると当社グループでは考えており、このニーズを的確に捉えるために、付随サービスとしての オプションサービス、料飲サービス、宿泊サービスも含めた事業展開を行っておりますが、現状では当社グルー プの売上高は貸会議室サービス売上高が中心となっております。また、これらの貸会議室に対するニーズは企業 の集中する首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県:第11期連結会計年度の売上高比率55.6%)に依存した 営業体制をとっております。
このため、同地域における市場規模が縮小した場合、あるいは貸会議室の供給増加による料金水準の低下や利 幅の縮小などが発生した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、同地域における大規模な地震や災害等の発生により貸会議室運営に重大な支障をきたした場合も、当社 グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす能性があります。
(2)競合について
当社グループの属する貸会議室業界は、参入障壁が高いとはいえないため大企業から各種団体や公共施設まで 全国に多数の同業者が存在しております。当社グループでは競合他社に比較して、より低価格な利用料金を求め る顧客層向け会議室、休日を含め早朝から深夜まで利用可能な会議室の充実、申し込みから予約確定までネット 化により短時間にて完結できる仕組みなどを設けることで、競合他社よりも幅の広い顧客層を取り込むととも に、貸会議室に付随する多様なサービスを展開し、優位性を確保しております。
しかしながら、これらの競合に対応するための各種方策の実施に伴うコストの増加や競争激化に伴う販売単価 の低下による利幅の縮小等により、当社グループの事業展開や経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があ ります。
(3)貸会議室の物件の確保について
当社グループの強みは、物件の所有権を取得しない持たざる経営による機動的な出店戦略にあります。このた め事業の拡大に向けて、貸会議室を新規契約若しくは既存契約を延長し、さらなる会議室の貸出しを実施する必 要があります。当社グループが契約している貸会議室は順調に増加しており、また、新規物件の取得について は、不動産オーナーのニーズを的確に把握し、対応すべく契約獲得に向けて、必要な措置を講じております。加 えて、既存契約の延長については、不動産オーナーによる再開発計画の進捗等を的確に把握し、延長交渉を行っ ております。
しかしながら、貸会議室の新規物件が当社グループの計画どおりに確保できない若しくは既存物件が計画どお りに延長できない場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)不動産オーナーへの敷金及び差入保証金について
当社グループは、貸会議室の運営にあたり、初期投資を当社グループが負担するケース、あるいは、不動産オ ーナーが負担するケースがあり、各々の物件により、対応は異なっております。このため必要に応じて、一部の 不動産オーナーに対して、当社グループが敷金及び保証金を差し入れるケースがあります。この場合、契約終了 に伴って、契約条項に基づき、敷金及び保証金の返還を受けることとなります。当社グループでは、敷金及び保 証金を差し入れている不動産オーナーに対して信用調査を定期的に行っております。
しかしながら、何らかの理由により、不動産オーナーから敷金及び保証金の返還を受けられず、回収できなく なる場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)企業の採用活動動向の影響について
当社グループ貸会議室の大口利用者の動向を分析したところ、顧客企業における、採用活動や新入社員研修を 中心とした利用が、利用目的の比較的多くを占める傾向にあると考えております。当社グループでは、これは、 特に大手企業において、業績回復等を要因とした人材採用活動が積極化していることと一定の関連性があるもの と考えております。当社グループでは、会議やセミナー会場、一般社員研修会場などの様々な会議室需要を積極 的に取り込み、顧客の貸会議室利用の多様化ニーズへの対応強化を図っております。
しかしながら、今後、景気後退等の理由により企業の採用活動や新入社員研修等が鈍化した場合、貸会議室の 利用が減少し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)業績の季節変動について
「(5)企業の採用活動動向の影響について」に記載したとおり、貸会議室の利用は、顧客企業における採用活 動や新入社員研修を中心とした利用が、利用目的の比較的多くを占める傾向にあります。現在の企業の採用活動 は当社グループの第1四半期及び第2四半期である3月から6月に集中する傾向にあり、上半期の売上高及び営 業利益が下半期実績を上回る傾向にあります。特に、上半期の採用活動については、貸会議室サービスの需要が 高まり、その売上原価の多くが地代家賃であるため、営業利益が相対的に高くなることに対し、下期は懇親会需 要が高いため、料飲サービス(主にケータリング)の売上高が相対的に高まりますが、対応する売上原価は地代 家賃のみならず、食材や飲料等の材料費もかかることから、営業利益が相対的に低くなると考えております。ま た、第4四半期については、比較的需要が落ち着くことに加え、賞与等の費用が発生するため、ほかの四半期よ りも営業利益が低くなっております。
従って企業の採用活動時期の変更によっては、経営成績の季節的変動の傾向に影響を及ぼす可能性がありま す。
なお、当社の第11期連結会計年度(自 平成27年3月1日 至 平成28年2月29日)及び第12期連結会計年度
(自 平成28年3月1日 至 平成29年2月28日)の第3四半期連結累計期間の各四半期連結会計期間の売上高 及び営業損益は以下のとおりであります。
会計期間
第1四半期 連結会計期間
第2四半期 連結会計期間
第3四半期 連結会計期間
第4四半期 連結会計期間 自 平成27年3月1日
至 平成27年5月31日
自 平成27年6月1日 至 平成27年8月31日
自 平成27年9月1日 至 平成27年11月30日
自 平成27年12月1日 至 平成28年2月29日 売上高
(百万円)
4,447 4,669 4,511 4,314
営業損益
(百万円)
804 739 520 △60
会計期間
第1四半期 連結会計期間
第2四半期 連結会計期間
第3四半期 連結会計期間 自 平成28年3月1日
至 平成28年5月31日
自 平成28年6月1日 至 平成28年8月31日
自 平成28年9月1日 至 平成28年11月30日 売上高
(百万円)
5,756 5,414 5,339
営業損益
(百万円)
1,226 915 458
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.第11期の金額は、有限責任監査法人トーマツの四半期レビューを受けておりません。
(7)特有の法的規制について
当社グループの貸会議室においては、建物の安全性の確保を定めた「消防法」の規制を、宿泊施設において は、「消防法」「旅館業法」の規制を、レストラン、ケータリングにおいては、食品の規格、添加物、衛生管理 及び営業許可について定めた「食品衛生法」の規制を受けております。また事業を営むうえで各種関連法令等に 定める免許・登録等を取得しております。
当社グループでは、法令遵守を徹底しておりますが、万一これらに抵触することがあった場合は、当社グルー プの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、新たな規制や、規制の改正があった場合には、当該規制 に対する対応により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
本書提出日現在において、当社グループが保有する各種関連法令等に定める主要な免許・登録等は以下のとお りであります。
取得・登録者名
取得年月日・許認可等の名称及 び所管官庁等
許認可等の内容及び有効期限
法令違反の要件及び主な許認可 取消事由
当社
平成25年10月1日 飲食店営業(許可) 福岡市博多保健所
飲食店営業の許可
TKPガーデンシティ博多
平成25年10月1日から 平成29年9月30日まで
他41店舗についても登録済
(食品衛生法)
1.食品衛生法及び都道府県知 事が定める食品衛生法施行 条例に違反した場合。 2.都道府県知事が定める衛生
管理基準を下回り重大な食 品事故を発生させた場合、 取消しの可能性がある。
株式会社常盤軒フ ーズ
平成25年2月25日 飲食店営業(許可) 大田区保健所
飲食店営業の許可
平成25年2月25日から 平成32年2月29日まで
同上
当社
平成26年3月7日 旅館業営業(許可) 小田原保険福祉事務所
旅館業営業の許可 レクトーレ箱根
期限の定め無し
他6店舗についても登録済
(旅館業法)
営業者が、この法律若しくはこ の法律に基づく処分に違反した とき等
(8)食品にかかる衛生管理について
当社グループは、会議室、宴会場、レストラン、ホテル等において食事や飲料の提供を行っており、食に対す る安全確保を当社グループの使命として認識しております。当社グループでは、各店舗における衛生管理に係る マニュアル等の整備や従業員に対する教育指導の徹底に加え、外部の専門業者による各種衛生検査等により食品 にかかる衛生管理体制の強化に努めておりますが、万一、当社グループにおいて食中毒事故や何らかの食品衛生 上の問題が発生した場合、一定期間の営業停止等の処分を受ける可能性がある他、企業イメージの低下による顧 客離れが起こり得ることから、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9)個人情報保護について
当社グループの空間再生流通事業は、法人顧客との取引がメインとなりますが、顧客企業の担当者名等の様々 な個人情報に接する機会があります。このため、「個人情報の保護に関する法律」を遵守し、「顧客情報管理規 程」「情報システム管理規程」等の関連規程の適切な整備・運用と従業員への教育により、個人情報の管理には 万全を期しております。
しかしながら、結果として、重要な個人情報が社外に流出すること等により、個人情報の保護が損なわれた場 合に、当社グループの社会的信用が失墜し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(10)システムトラブルについて
当社グループは、情報システムの安全性には最善を尽くしておりますが、例えば、災害や事故により、情報シ ステムが支障をきたした場合、顧客へのサービス提供等に支障をきたす可能性があります。更に、システムの欠 陥、コンピュータウィルスの侵入、外部からの不正手段によるコンピュータ内へのアクセス等により、顧客への サービス提供等に支障をきたす可能性があります。
これらの事態が発生した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(11)知的財産権に係わるリスクについて
当社グループは、会社名及び運営するサイトの名称「TKP」、「TKP貸会議室ネット」等について商標登 録を行っており、今後サイト上などで新たなサービスの展開を行っていくに際しても関連する名称の商標登録を 行っていく所存です。
一方、他社の著作権や肖像権を侵害しないようサイト上に掲載する画像等については十分な監視・管理を行っ ており、現在、当社グループは第三者の知的財産権を侵害していないものと認識しております。
しかしながら、今後も当社グループに対して知的財産権の侵害を理由とする訴訟やクレームが提起されないと いう保証はなく、そのような事態が発生した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性がありま す。
(12)為替変動によるリスクについて
当社グループは、事業の海外展開をしており事業活動が為替変動の影響を受けます。また、為替変動は外貨建 取引から発生する収益・費用及び資産・負債の円換算額を変動させ、経営成績及び財政状態に影響を及ぼしま す。
また、当社グループの連結財務諸表作成にあっては、海外連結子会社の財務諸表を円換算しており、為替レー トが変動した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(13)海外での事業展開に伴うリスクについて
当社グループは、海外活動の拠点を米国・中国・シンガポールの3カ国に置いております。
当社グループは、海外市場の動向に細心の注意を払い、適切な対応を図るよう努めております。しかしなが ら、政情不安、通関業法・税制等の法制度の変更、金融・輸出入に関する諸規制の変更、ストライキ、テロ、暴 動、人材確保の難航及び社会環境における予測し得ない事態等の発生によって事業計画に遅延が起きた場合、ま た、適切な対応ができず当社グループの信用及び企業イメージの失墜等により顧客数が減少した場合、当社グル ープの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(14)固定資産の減損リスクについて
当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」を適 用しております。当社グループでは、宿泊サービスにおいて自社所有するホテル等の宿泊施設が増加したことに より、有形固定資産が増加傾向にあります。今後資産の利用状況及び資産から得られるキャッシュ・フローの状 況等が悪化し、減損処理が必要となった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があ ります。
2.その他
(1)特定人物への依存について
当社の代表取締役社長である河野貴輝は、当社グループ設立以来代表取締役社長であり、当社グループの経営 戦略の構築やその実行に際して、重要な経営方針を決定し、事業推進において重要な役割を果たしてまいりまし た。当社グループの事業が順調に成長を遂げる中で、特定の人物に依存しない体制を構築すべく、人材の強化を 図るとともに、権限委譲を積極的に推し進めておりますが、何らかの理由により当社グループにおける業務遂行 が困難になった場合、当社グループの事業推進及び経営成績その他に影響を及ぼす可能性があります。
(2)人材獲得と人材育成に関するリスクについて
当社グループの事業には、お客様を始めとする様々なステークホルダーと良好な関係を構築することができる 人材が不可欠であり、事業の継続的発展のために新卒採用や経験者の通年採用を積極的に展開し、また、目標管 理制度に基づいた公平な評価・処遇制度の充実、自律型人材やグローバル人材を育成するための各種教育制度の 拡充、貸会議室運営のノウハウの伝承等、社員のモチベーションを向上する仕組みを構築し社員の定着と育成に 努力しております。しかしながら、必要な人材を継続的に獲得するための競争は厳しく、日本国内においては、 少子高齢化や労働人口の減少等、また、中国等の海外拠点においても、雇用環境の変化が急速に進んでおり、人 材獲得や育成が計画とおりに進まなかった場合、長期的視点から、事業展開、業績及び成長見通しに大きな影響 を及ぼす可能性があります。
(3)資金調達の影響について
当社グループは、一部の不動産オーナーに対して差し入れている敷金及び保証金並びに建物造作等の初期投資 に関しては、主にシンジケートローンを中心とした金融機関からの借入により調達しているため、金融機関から の借換が出来ない場合には、当社グループの資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。
(4)有利子負債への依存について
当社グループは、空間再生流通事業の運営資金を主に金融機関からの借入金及び社債の発行によって調達して おり、第11期連結会計年度末の総資産に占める有利子負債の割合は約62%となっております。当社グループは特 定の金融機関に依存することなく借入金の調達を行っておりますが、金融情勢や経済情勢等により金利水準や金 融環境等に変動があった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)財務制限条項等について
当社グループの有利子負債には財務制限条項等が付加されているものがあり、当社グループは事業を営む上で これらを遵守する必要があります。財務制限条項等の詳細は、純資産の維持、経常利益の維持、有利子負債償却 前営業利益倍率の維持であります。万が一当社グループがこれに抵触し、当該有利子負債の一括返済を求められ た場合、資金繰りが悪化する可能性があります。
(6)配当政策について
当社グループの事業は、現時点では先行投資の段階にあり、事業展開のスピードを高め、規模の拡大に伴って 必要な資金を確保する観点から、当面は利益配当を実施せず、内部留保に努め、事業拡大に必要な資金の確保を 優先する方針であります。この方針のもと、当社は創業以来利益配当を実施しておりません。しかしながら、株 主への利益還元についても重要な経営課題と認識しており、将来、経営成績及び財政状態を勘案しながら、利益 配当も検討する所存であります。
(7)新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
当社グループでは、役員、従業員に対するインセンティブを目的としたストック・オプション制度を採用して おります。また、今後においてもストック・オプション制度を活用していくことを検討しており、現在付与して いる新株予約権等に加え、今後付与される新株予約権等について行使が行われた場合には、保有株式の価値が希 薄化する可能性があります。
なお、本書提出日現在、新株予約権による潜在株式数は128,500株であり、発行済株式総数の2.72%に相当し ております。